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PPL(用語集を新しいタブで開く)は、プッシュ(押す)、プル(引く)、レッグ(脚)へ種目を分ける方法です。「週3なら各日を1回、週6なら2回」はカレンダー配置上の算術です。
週3・週6のどちらかが科学的な最適値という意味ではありません。
PPL固有の順番や休息配置を他の分割法(用語集を新しいタブで開く)と堅牢に比較した長期研究も限られます。
頻度を決めるときは、通う日数だけでなく、各筋群の週セット数、プッシュとプルをまたぐ補助筋(主種目の補助として働く筋群)、限界に近いセットの偏り、実際の回復経過を確認します。
「PPL法の頻度と休息日|プッシュ・プル・レッグの組み方」では何を確認する?
PPLは、プッシュ(押す)、プル(引く)、レッグ(脚)へ種目を分ける方法です。関連資料 1図解の参照資料 2件
PPLの3日をどう分けるか
| 日 | 主な動作例 | 主に扱う筋群の例 | 重複し得る筋群 |
|---|---|---|---|
| プッシュ | 水平・垂直のプレス | 胸、肩、上腕三頭筋 | プレス間で肩・上腕三頭筋が重なる |
| プル | ロウ、懸垂、ヒップヒンジ | 背中、広背筋、上腕二頭筋 | デッドリフト系では臀筋・ハムストリングスも関与 |
| レッグ | スクワット、レッグプレス、ヒップヒンジ | 大腿四頭筋、ハムストリングス、臀筋、ふくらはぎ | ヒップヒンジはプルの日と重なり得る |
この表は分類例です。筋群の関与は種目、フォーム、可動域(用語集を新しいタブで開く)、器具で変わります。プッシュの翌日にプルを置けば上半身が完全休息になるわけではなく、プルのデッドリフトとレッグのルーマニアンデッドリフトを連日置けば体の後面が重なります。
週何回という言葉は対象を決めないと比較できない
- 01session頻度一定期間に何回trainingしたか
- 02筋群別頻度各筋群を何日に分けたか
- 03set配分週のsetsを各日にどう分けたか
- 04calendar配置曜日と休養日をどう置いたか
週3・週6はPPLの効果量ではない
3つの日を暦週に1巡させれば週3回、2巡させれば週6回です。週6なら各日が週2回になりますが、これは配置の計算です。週セット数を同じまま2回へ分けるのか、各日をそのまま2倍にして週量も倍にするのかで処方は大きく変わります。
ACSM 2026は137件の系統的レビュー(用語集を新しいタブで開く)、健康成人3万人超を概観し、主要筋群の頻度、量、負荷などを整理しました。1 PPLのプッシュ→プル→レッグの順、週3、週6のいずれについても、普遍的な最適値とはしていません。
Schoenfeldらの2019年筋肥大(用語集を新しいタブで開く)メタ解析(用語集を新しいタブで開く)は25研究836人を含みます。ボリュームをそろえた13研究29アウトカムでは、高頻度対低頻度の効果量(用語集を新しいタブで開く)が0.07、95%信頼区間(用語集を新しいタブで開く) -0.02〜0.17、p=.11、I²(用語集を新しいタブで開く)=0%でした。2
Grgicらの筋力レビューでは、ボリュームをそろえた7研究16群42効果量を検討しました。週1・2・3・4回以上の群内標準化変化は順にg=0.53(95%信頼区間 0.13〜0.93)、0.80(-0.25〜1.86)、0.64(0.21〜1.07)、0.58(0.45〜0.72)で、頻度区分間の全体検定はp=.421でした。3
頻度別の値は直接比較の効果量ではありません。どちらもPPL固有の週3対週6試験ではなく、非有意差(用語集を新しいタブで開く)は同等を証明しません。
Pellandらのレビュー全体は67研究2058人を含みました。4 筋力の頻度モデルは66研究490効果量2020人を対象に、評価種目の頻度1回当たりβ3.27%、95%信用区間2.74〜3.84の正の平均的関連と逓減を報告しました。筋肥大のモデルは測定した筋単位です。研究間の集約であり、ジムへの来場日数や「PPLを週6へ増やせば個人の筋力が3.27%追加で伸びる」とは解釈できません。
Ramos-Campoらの分割法対全身法(用語集を新しいタブで開く)メタ解析は14研究392人で、ボリュームをそろえた条件のベンチプレスや下半身筋力に明瞭な群間差を確認しませんでした。5 構成や頻度は混在し、PPLの順番、休息日、週6を直接検証した解析ではありません。非有意差をPPLと全身法の同等へ読み替えないでください。
週3PPLと週6PPLの違いを整理する
週3:各日を週1回に置く例
1回へ各筋群のセットをまとめやすく、間に休息日を置きやすい一方、欠席すると対象の日の間隔が長くなります。筋群週1回が必ず不足という根拠はありませんが、1回量が多すぎて後半の回数や可動域が崩れるなら、週セット数を減らすか分散する候補になります。
週6:各日を週2回に置く例
同じ週セット数を2回へ分ければ1回量を小さくできます。一方、1巡分のセットをそのまま2巡へ複製すれば週ボリュームも倍になります。頻度とボリュームが同時に増えるため、変化を頻度単独の効果とは説明できません。
週6の連続配置では、プッシュ・プル・レッグの名前だけで休息を判断せず、重なる筋群、多関節種目による負担、RIR(用語集を新しいタブで開く) 0〜3のセット分布を見ます。週6が安全、危険、上級者向けと日数だけで決めることもできません。
限界に近いセットは回復時間へ影響し得る
Morán-Navarroらはトレーニング経験のある男性10人を対象に、ベンチプレスとフルスクワットの3条件をクロスオーバー(用語集を新しいタブで開く)で比較しました。7 限界まで行う3×10(10)条件は、同じ量で限界まで行わない6×5(10)条件より急性のパフォーマンス低下が大きく、限界まで行わない条件は24〜48時間でより速く回復しました。
これは小規模な男性の急性試験で、PPLの配列、固定の休息日、慢性適応、長期の安全性を検証していません。「限界後は必ず72時間」「RIRを残せば24時間で完全回復」とは言えません。
Sousaらの24研究のレビューでも、限界まで行うこと、高ボリューム、下半身の多関節種目、強いエキセントリック(用語集を新しいタブで開く)(伸張性)負荷で回復が長引く可能性が整理されています。6 反応は多様で、DOMS(用語集を新しいタブで開く)、筋力、ジャンプ、主観などは同じ時点に戻るとは限りません。
PPLを組むときの実務チェック
- 通う日数の週3・週6と、各筋群の頻度を別に書く
- 各筋群の主働筋(用語集を新しいタブで開く)の週セット数を数える
- プッシュ・プル・レッグ間の補助筋とヒップヒンジの重複を確認する
- RIR 0〜3のセット数とRIRの記録率を並べる
- 優先種目を同じ器具・可動域・セット位置で複数回比較する
- 見直すときは頻度と週セット数を同時に倍増しない
例えば週6へ移すなら、まず現在の週セット数を6日に再配分し、後から必要に応じて一要素ずつ調整します。これは編集部の実務案で、週6の優越性を検証したPPLの処方ではありません。
筋群別セットの読み方は部位別トレーニング履歴の読み方、RIRの基本はRIRとは?を参照してください。
KageのPPLテンプレートで確認できる範囲
Kageの内蔵PPLは、プッシュ・プル・レッグの3日構成です。初期の予定セット数はプッシュが13セット、プルが14セット、レッグが15セットです。これは各種目の予定セットを単純合計したテンプレートの初期値で、実施済みの週ボリューム、個人の最適量、各筋群のハードセットではありません。強度の目安(重め・中・軽め)は計画のヒントで、固定の%1RM(用語集を新しいタブで開く)や自動処方ではありません。
曜日未設定では、3回のトレーニング後に自動休息日を1日入れる「3+1」の周期です。自分で休息日を入れない場合の予定は週平均およそ5.25回で、テンプレート選択画面の「週3〜6回」という案内や3日構成が暦週の週3・6回を保証しません。各日が週2回になる固定の週6予定でもありません。
曜日を設定した方式では、欠席を翌日へ自動では繰り越しません。曜日未設定の周期方式は未実施なら順番が進まず、翌日も同じトレーニング日を示し得ます。編集画面は、全日への割当、各日1曜日、プログラム全体での曜日の重複を自動では確認しません。1日だけ設定すると未設定の日が予定から外れ、重複した曜日では先に一致した日だけが選ばれます。
部位バランス・高努力セット・回復表示の限界
部位バランスの「頻度 N/M週」は、対象筋群に主働筋または主働筋と重複しない補助筋としての記録があった月曜始まりの週数で、週内の1回と2回を区別しません。期間全体でワークセット(用語集を新しいタブで開く)を含むセッションが3件以上、かつ2つ以上の週にまたがるまで、部位バランス全体は「判定前」です。PPLの筋群頻度を直接数える指標ではありません。
ワークセットは、時間制ではなく回数が1回以上の完了・途中終了の論理セット(用語集を新しいタブで開く)で、左右ペアも1セットです。高努力セットは記録済みRIR 0〜3だけを数え、RIR未記録は含めません。PPLの週比較ではRIRの記録率を併記し、部位図の補助筋0.5を普遍的なハードセット換算へ使わないでください。
部位ごとの回復表示(Recovery Clock)は、実施した種目がセッションに1件あれば、その種目の主働筋・補助筋をセット数、完了、量、限界までの近さに関係なく更新します。0〜47時間「回復中」、48〜167時間「ピーク」、168〜335時間「休息」、336時間以上「未刺激」は表示ルールで、完全回復、次のPPLの日、運動の可否を判定しません。
曜日未設定の周期では、終了時刻が保存されていないセッションをiOS版は開始時刻で扱い、Android版は対象外にします。インポートしたデータや未完了のセッションがあると、順番や予定の表示が異なる可能性があります。
まとめ
- PPLの週3・週6は、3日を1巡・2巡する配置上の算術で、科学的な最適値ではない
- プッシュ・プル・レッグは補助筋やヒップヒンジ動作で重なり得る
- 頻度を増やすときは、週セット数を同時に倍増したのかを分けて考える
- 限界に近いセットは急性の回復を遅らせ得るが、固定の48・72時間ルールにはならない
- KageのPPLは予定セット13・14・15の3日構成テンプレートで、曜日未設定は「3+1」の周期
- 部位バランスの週数、高努力セット、回復表示はPPLの最適頻度・完全回復を判定しない
参考文献
- Currier BS, et al. American College of Sports Medicine Position Stand. Resistance Training Prescription for Muscle Function, Hypertrophy, and Physical Performance in Healthy Adults: An Overview of Reviews. Medicine & Science in Sports & Exercise. 2026. DOI: 10.1249/MSS.0000000000003897
- Schoenfeld BJ, et al. How many times per week should a muscle be trained to maximize muscle hypertrophy? A systematic review and meta-analysis of studies examining the effects of resistance training frequency. Journal of Sports Sciences. 2019. DOI: 10.1080/02640414.2018.1555906
- Grgic J, et al. Effect of Resistance Training Frequency on Gains in Muscular Strength: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Medicine. 2018. DOI: 10.1007/s40279-018-0872-x
- Pelland JC, et al. The Resistance Training Dose Response: Meta-Regressions Exploring the Effects of Weekly Volume and Frequency on Muscle Hypertrophy and Strength Gains. Sports Medicine. 2026. DOI: 10.1007/s40279-025-02344-w
- Ramos-Campo DJ, et al. Efficacy of Split Versus Full-Body Resistance Training on Strength and Muscle Growth: A Systematic Review With Meta-Analysis. Journal of Strength and Conditioning Research. 2024. DOI: 10.1519/JSC.0000000000004774
- Sousa CA, et al. The Importance of Recovery in Resistance Training Microcycle Construction. Journal of Human Kinetics. 2024. DOI: 10.5114/jhk/186659
- Morán-Navarro R, et al. Time course of recovery following resistance training leading or not to failure. European Journal of Applied Physiology. 2017. DOI: 10.1007/s00421-017-3725-7
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